今話題!営業部長になったら読んでおきたい本 10選
社内のノウハウだけで営業を行っていると、どうしても考えが凝り固まってしまって新たなことには取り組めません。ましてや、上に立つ立場の人間が時代に合わない考えを続けていたら、企業としての発展は見えてこないのではないでしょうか。そこで役立てていただきたいのが、巷に溢れている営業本です。今回は、Amazonのセールス・営業の売れ筋ランキングや書店に並ぶ営業本の中から営業部長にぜひ読破していただきたい本を厳選し、10冊ピックアップしました。少しでも興味のある本があれば、ぜひページをめくってみてください。
01 | 『3分間コーチ ひとりでも部下のいる人のための世界一シンプルなマネジメント術』
発売日:2008年3月13日
著者:伊藤守
出版社:ディスカヴァー・トゥエンティワン
コーチング界をリードする第一人者による、誰にでも真似できる人材マネジメントのメソッド。「1日3分間部下とコミュニケーションを取ること」「意識的に部下のことを考える時間を作ること」の2点を推奨しており、部下を育てるための上司のマネージメント方法が分かりやすく書かれています。著者がニューヨーク大学での講演で話し、世界中から集まったコーチ達の喝采を浴びたものが骨子になっており、中国語やスペイン語、韓国語、タイ語など、世界中で翻訳出版されています。本書の節の要約として書かれた「3秒間ナレッジ」という32個のアドバイスも必読です。
02 | 『完訳 7つの習慣 人格主義の回復』
発売日:2013年8月30日
著者:スティーブン・R.コヴィー、フランクリン・コヴィー・ジャパン(翻訳)
出版社:キングベアー出版
全世界で4,000万部、国内でも250万部以上を売り上げている、今も読み続けられるビジネス書のベストセラー。コヴィー博士が、アメリカ建国以来200年間にわたって発刊された成功に関する文献を研究した集大成で、成功し続けるための原理・原則がまとめられています。「①主体的である」「②終わりを思い描くことから始める」「③最優先事項を優先する」「④Win-Winを考える」「⑤まず理解に徹し、そして理解される」「⑥シナジーを創り出す」「⑦刃を研ぐ」の7つの習慣が、成功し続けるための原則として紹介されています。1989年の初版発売以降、世界で最も有名な自己啓発本として世界中の人々に読み続けられている本書は、『7つの習慣』スペシャルエディション“賢者のハイライト"なるものも発売されています。こちらは時代をリードする7人の賢者たちがいかに『7つの習慣』を読み解いたかが書かれており、GMOインターネット株式会社の熊谷代表やモテクリエイターのゆうこすらが執筆者に名を連ねています。
03 | 『人を動かす』
発売日:2016年1月26日
著者:D.カーネギー、山口博(翻訳)
出版社:創元社
多くの自己啓発書の原点となった、デール・カーネギーによる邦訳500万部突破の歴史的ベストセラー。1936年初版、1981年改訂版を経て、約40年ぶりに大改訂されたビジネスパーソン必携の1冊です。発売から80年以上経った今も売れ続けている超ロングセラーで、人が生きていく上で身につけるべき人間関係の30原則が、実例を交えながら紹介されています。各章が、人を動かす三原則、人に好かれる六原則、人を説得する十二原則、人を変える九原則、幸福な家庭をつくる七原則の5つに分かれており、必要なところだけをピックアップして読み進めることも可能です。
04 | 『営業を仕組み化し、部下のやる気を最大化する、最強のチーム創り ザ・マネジメント』
発売日:2016年4月7日
著者:杉山大二郎
出版社:幻冬舎
2013年に発刊された『至高の営業』の続編で、営業の見える化や営業のプロセス化など、マネジメントの基礎から応用までをストーリー仕立てで綴った本。大手IT機器メーカーで営業部長を務める主人公が、業績が悪化した出向先を立て直すサクセスストーリーで、部下のやる気を引き出すための具体的なアイディアが多数紹介されています。「個々の経験やスキルには関係なく、誰がやっても同じ程度の成果が期待できる仕組みを作ることがプロセス革新の基本的な考え方」「プロセスよりも業績が優先される誤った意識の蔓延が、社員から前向きな意欲や健全な思考を奪う」「アドバイスは結果でなく活動の準備に対して行う。部下の失敗は、計画を共有できず事前に手を打てなかった上司の責任」「責任を与えるから思いが育つ。責任感は報奨や叱責を凌駕する」など、わかっていてもハッとさせられる内容が並んでいます。
05 | 『営業はいらない』
発売日:2020年2月6日
著者:三戸政和
出版社:SBクリエイティブ
なんともインパクトのあるタイトルですが、営業を全否定しているわけではなく、「営業が10年後も生き残るために進むべき3つの道」を示した1冊。ベンチャー投資や株式上場支援に関わってきた著者が、インターネットの普及によって購買行動が激変した今、個人の営業力頼みの商売はもはや時代遅れとした上で、最新の営業手法を紹介するとともに、「セールステックを使いこなして自らのセールスの成果を底上げする」「セールステックを使いこなすセールスチームの指揮官になる」「営業から離れ自ら戦略を立てられる新たな地位に就く」という、3つのこれからの営業の在り方を提示しています。
06 | 『無敗営業 チーム戦略 オンラインとリアル ハイブリッドで勝つ』
発売日:2020年10月23日
著者:高橋浩一
出版社:日経BP
多くの試行錯誤や挫折を乗り越えてきた著者の経験と、顧客と共有しながら蓄えてきたノウハウをまとめた強いチーム作りの指南書。強い営業チームに欠かせないキーワードとして「勝ちパターンをつくる」「活動の実態を見える化する」「人が育つ仕組みをつくる」「コミュニケーションのバランスを整える」の4つを掲げ、リアルな課題に対するアプローチ方法を紹介しています。4万人以上の営業強化支援に携わってきた著者が、累計6万部突破の『無敗営業』に続いて執筆したチーム戦略のガイド。
07 | 『世界最高の話し方』
著者:岡本純子
発売日:2020年10月30日
出版社:東洋経済新報社
エグゼグティブの話し方コーチとして、1000人以上の社長・企業幹部の話し方を変えた伝説の家庭教師の全メソッドが書籍化。雑談からプレゼン、褒め方・叱り方まで、この1冊ですべて解決します。現代のリーダーが身につけるべき共感型の話し方、カリスマリーダーの魅せ方のルールなど、管理職にとっても一読の価値がある内容が紹介されています。もっと話したい!と思わせる50の黄金ルールは、どれもすぐに実践しやすいものばかり。同じ著者による「世界最高」シリーズは、他に『世界最高の伝え方』と『世界最高の雑談力』の2冊が刊行されています。
08 | 『NEW SALES 新時代の営業に必要な7つの原則』
著者:麻野耕司
発売日:2022年6月8日
出版社:ダイヤモンド社
「商品ではなく物語を売る」「挨拶ではなく驚きを届ける」など、これからの営業に必要な7つのポイントをピックアップした1冊。各項目がOLD SALESとNEW SALESの対比になっており、「新しい売り方にパラダイムチェンジできた企業と人だけが生き残る」と著者は語っています。「属人的なチームではなく再現性のあるチームをつくる」「感覚的なチームではなく科学的なチームをつくる」「金銭報酬だけのチームではなく意義報酬にあふれるチームをつくる」など、チームづくりにおけるポイントにも触れられており、これからの時代を牽引する営業部長にぜひ読んでいただきたい1冊。
09 | 『売上増の無限ループを実現する 営業DX』
著者:長尾一洋
発売日:2024年2月19日
出版社:KADOKAWA
1万社の中小企業から導き出した、売れる仕組みを紹介した1冊。2022年に刊行された『デジタル人材がいない中小企業のためのDX入門』に続く応用編で、顧客獲得からアフターフォローまで、DXを通じて営業改革を促す内容になっています。中小企業のDXは、コストダウンや業務効率化ではなく、顧客との接点である営業部門・営業機能のDXから取り組み、少人数で顧客を増やして売上を伸ばし続ける仕組み作りから着手すべきと著者は述べています。さらに営業を起点とした経営改革にまで触れ、普通の社員が劇的に結果を出す経営戦略についても紹介されています。
10 | 『無重力リーダーシップ』
著者:礒谷幸始
発売日:2024年3月29日
出版社:クロスメディア・パブリッシング
立命館大学アメフト部をキャプテンとして大学史上初の日本一に導き、現在は大手企業や成長ベンチャー向けに経営コンサルティングを行う著者が、AI時代に求められるリーダーシップについて述べた1冊。時代の進化と共にコミュニケーションツールは代わったものの、リーダー像は2000年間同じまま。しかしリーダーの形はさまざまで、リーダーの在り方や姿は日々アップデートされるもの、という観点から著者の経験や知見がまとめられています。「リーダーとはこうあらねばならない」という固定観念を覆し、リーダーシップはもっと自由でいいものだと著者は語っています。
まとめ
今回は、Amazonのセールス・営業の売れ筋ランキングや書店に並ぶ営業本の中から、営業部門の組織改革や育成本で評価の高い話題の本を厳選してご紹介しました。ご自身の置かれた状況によって、この本は役立つ、この本はイマイチ、という結果になるかもしれませんが、多くの人々が触れている考え方を知識としてアップデートする価値は十分にあります。営業やマネジメント関連の書籍は数多く出版されているので、興味のある本から目を通し、必要なところだけでもピックアップしてみてはいかがでしょうか。