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それって本当に必要?営業における無駄を省いて職場環境の改善を


社内の慣習によって重要だと思われている内容も、今の時代にはそぐわないことも数多くあります。職場環境の改善や業務効率化を目指す企業こそ、何から着手すべきかを今一度考え直す必要があるのではないでしょうか。そこで、さまざまな調査データをもとに、改善方法を提案します。

業務の無駄は会議がダントツ1位!

NECソリューションイノベータが営業職に従事する方を対象に行った「営業職の働き方改革に関するアンケート調査」によると、営業職が業務において無駄だと感じていることは、「頻繁に行われる会議(45.8%)」「紙の書類の管理(39.3%)」「承認を得るためのステップが多い(36.3%)」「事務作業に追われて本来の業務に割く時間が減ってしまう(35.8%)」といった内容が上位を占めています。

生産性の低い会議は営業職に限らずありがちなことですが、これらは営業ツールを導入し、各々の意識を変えることで、ある程度は解消されます。紙の書類や承認を得るためのステップも、CRMやMAツールなどのデジタルの力を借りれば無駄を省くことはできるでしょう。

先述の調査では、業務で現状の仕組みが不便だと思うものとして、「上司への申請・確認手続き(30.5%)」「帳票や伝票関係の社内手続き(23.5%)」「営業の売上予測(21.3%)」が上位に挙がっています。手続きなどの事務作業は同じようにデジタル化し、営業の売上予測といった専門的な内容は、営業代行を活用するというのも1つの手です。

出典:NECソリューションイノベータ「営業職の働き方改革に関するアンケート調査」

営業リソースやノウハウ不足の解消には営業代行を検討

営業が担う仕事内容は多岐にわたり、すべてをこなせるプロフェッショナルを育てるにはそれなりの時間がかかります。HubSpotが実施した「日本の営業に関する意識・実態調査2024」では、営業部門の課題として「収益性向上(37.0%)」「人材の採用や育成、従業員満足度などの組織づくり(30.9%)」「顧客との信頼・関係構築(30.3%)」の3つが上位に来るという結果になりました。また、営業担当者が時間があったらやりたいこと・今よりも時間を割きたいこと、という問いに対しては、「顧客との商談」「顧客との商談後のフォローアップ」「見込み客へのアプローチ」といった、顧客に関わる業務が上位に挙がっています。

なお、営業担当者が顧客とのやりとりに使っている時間は業務時間の54%で、理想としては1日にあと25分顧客と接する時間を増やしたいと考えている、という結果になりました。

もし営業業務の一部を営業代行会社に依頼できれば、顧客に関わる業務はひとまず任せて、組織づくりに注力することができます。なにも営業のコアな業務を代行会社に委託する必要はありません。重要な部分は社内で担い、ノンコアの部分の業務を外部に委託する。これによって生産性が高まります。

営業代行に任せっきりでは営業ノウハウは蓄積されませんが、営業代行との密なコミュニケーションやSaaSを併用するなどしてノウハウを効率的に吸収することもできます。人材を育てて体制を整えるまでは営業代行を活用し、営業リソースやノウハウ不足が解消されたら徐々に内製に移行していくという方法も検討できるのではないでしょうか。

当然それなりに予算はかかりますが、営業のプロに任せることでスピーディーに物事が進み、結果的に営業人材にかかるコスト自体は削減されます。また、社内では常識とされていたことも、外部の人間が入ることで不要なことが自ずと見えてきて、職場環境の改善や業務効率化にも期待ができます。

出典:HubSpot Japan「インサイドセールスに関するデータ集」

営業における無駄な時間は金額換算すると年間9,802億円!?

営業活動における無駄に関しては、こんな面白いデータもあります。

先ほど紹介したHubSpotの「日本の営業に関する意識・実態調査」の2023年版では、営業担当者に「働く時間のうち無駄だと感じる時間の割合」を質問したところ、「働く時間のうち22.37%を無駄だと感じる」という結果になりました。その無駄な時間を金額換算すると、年間9,802億円にものぼるとのこと。近年働き方改革やDXが推進されているにもかかわらず、2021年調査時の8,294億円から約1,500億円も増加しています。

これはDXの在り方の見直しや根本的な業務改善の必要性を意味しており、早急に改善が必要です。

そもそも日本企業の営業は、社内会議や会議のための資料作成、日報や稟議書作成など、営業活動には含まれない社内業務の量が海外に比べて多い傾向があります(マッキンゼー「日本の営業生産性はなぜ低いのか」より)。海外企業の中には、社内対応の占める時間が全体の1割程度に留まっている企業もありますが、日本は全体の2〜4割にも及ぶと言われています。冒頭でも無駄な会議や事務作業が多すぎるという点に触れましたが、やはりここを解決しないことには本来の営業業務には集中できません。

出典:マッキンゼー「日本の営業生産性はなぜ低いのか」

まとめ

国内における人手不足は今後ますます深刻化していきます。負のスパイラルに陥らないためにも、まずは社内業務を極力減らし、その上で業務効率化を図る顧客管理ツールや営業支援ツールを導入したり、営業代行に協力を仰いでみてはいかがでしょうか。

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